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”5月5日は宇宙の日。
だんだんと強く、速くなるドラムの音が、わたしの足から頭へと突き抜けていって、その音によって前後に揺り動かされている頭を一瞬止めて目を開けると、深い青色の空が見えた。”
小説家・柴崎友香が、ROVOの日比谷野音公演をひたすら書いた短篇を、1冊の小さな本にしました。
ページをめくるたび、ライブで音楽を聴く喜びが溢れ出します。またライブという生きた場所で音楽に浸りたくなります。
「あとがき」は2020年4月27日に著者が書き下ろしました。
いま、そしてこのさき何度でも、手にとってページを開いて音楽の中へ。
重版にあたり、ROVOの勝井祐二さんに「解説」を書いてもらいました。「何か宇宙っぽい音楽をやろう」と結成されたダンスロック・バンドROVOが、実際にどのような影響を受けて生まれたのか。「宇宙の日」と呼ばれる「MDTフェスティバル」がどのように生まれ、回を重ねていったのか。柴崎さんの「宇宙の日」について、そしてコロナ禍でのMDTについて。
“自分達の音楽を野音で「あの日」聞いてくれた事が言葉で、その場にいるように伝わって来る事に驚き、音楽と映像と照明の織りなす姿がこんなにも言葉で表現出来るものかと感動しました”
(解説より)
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著者:柴崎友香
タイトル:『宇宙の日』
カタログ番号:ign-003
発行:ignition gallery
発売日:2020年5月5日
判型:A6判
ページ数:32P
あとがき:柴崎友香
解説:勝井祐二
装幀:横山雄(BOOTLEG)
装画:山口洋佑