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「本を開いたあとは、少し違う自分になったと感じていたい。私なのだけれど、今までとは違う私になって、世界を新しい目で眺めたいのだ」(本書より)
インディ・カルチャーの発火点となったフランスの雑誌『Purple』の創刊編集長エレン・フライスによる初の単著!
2001年から2005年にかけてファッション誌『流行通信』で連載された「Elein’s Diary」の単行本化。
ファッション・映画・文学への情熱、アーティストや作家たちとの交流、東京やブラジルなど世界各地への旅、友人・恋人との出会いと別れ、新しい個人誌『Hélène』『The Purple Journal』の立ち上げ――薄っぺらな流行や商業主義を拒否しながら、自らの感受性を信じ、常に〈美しさ〉を追い求める孤高の編集者エレンが綴った、珠玉の日記エッセイ38篇。
イントロダクションでは、訳者・林央子が1990年代~2000年代初頭の文化的背景とともにエレンの仕事の意義と今日性を紹介。著者撮影の写真150点を収録(カラー16ページ)。
“「編集」とは、たとえあなたが、たった一人の非力な存在であっても、最終的にその行為によって、世界を変えることができるかもしれないたしかな手段であると思う。考えることをあきらめずに、仲間と手を繋いで、自分の居場所から声をあげてみよう、と思うこと。たとえ、それが短期的には失敗に見えることであったとしても、きっと誰かが、その試みをみていてくれている。そういう気持ちで、自分の思いを伝えながら、まだ見ぬ人と繋がっていく編集という行為に、勇気を持って踏み出すしてくれる人といつか、またどこかで出会えるっていくことを、私はいまからとても、楽しみにしている。”(林央子「here and there news: 『エレンの日記』に寄せて」より)
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著者 エレン・フライス
訳者 林央子
発行 アダチプレス
デザイン 須山悠里
編集 平岩壮悟
発行日 2020年2月29日
A5判、仮フランス装、208ページ(カラー16ページ)