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行き着く先と留まる場所
新書サイズの文藝誌第二号
第二号はエッセイが充実し、多様な生活と着眼点、地域と境遇を垣間見るものとなった。現代のあたらしい民謡をつくる女性の"遊び心"と"探究心"や、"故郷"と"他所"、"自己の変化"や"挑戦"、ここに居るということへの"疑問"など、全ての人に微かな共感を残す。また本号は、不思議な力を持った男女の苦悩と出会いを描いたSF、嵐の夜に集った三人の男達の会話を描く物語、短編小説を二作品掲載。その他詩作品、偶然に着目した絵画作品や、誰もが持つ大切なモノについて語る新企画「手中好品」、テーマ別プレイリスト、湯巡り記。増枠した「円舞曲」、面識のない2組が手紙と推薦本を届け合う「はじめまして、おすすめです」。創刊号発売後から第二号完成までの経緯や反省等語った編集部の編集後記など。
園が歩み出した"文藝誌"の旅の第一歩ともいえる、読み物としての要素がぎっしりと詰まった一冊。
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目次
綿毛のようにうたを飛ばす 磯崎未菜(エッセイ)
わたしのありか 五十嵐てい(エッセイ)
声と想像 國枝孝弘(エッセイ)
男木のおばあちゃんと呼ばれる日 石部香織(エッセイとレシビ)
博士は実験中 津川奈菜(絵画)
百蜜花 横山寛多(エッセイ)
知らないこと 柴崎祐二(短編小説)
時の窓辺に暮らす 李和晋(エッセイと写真)
街を脱ぐ 河村実月(詩)
はじめまして、おすすめです
杉浦真寛が選ぶ、犬のためのプレイリスト
訪問故郷 ニコラス・ケルゴヴィッチ(エッセイ)
夢の世界で息を吸う マーカー・スターリング(エッセイ)
土鳩 江原茗一(短編小説)
日本湯けむり美人画 岡田詩歌(エッセイ)
手中好品
気がつけばこの道 久貫弘能(エッセイ)
ほんとうの時間
円舞曲
編集後記
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新書サイズ / 全102頁 / 2018
文藝誌"園"とは?
文藝誌 " 園 "は、年間1冊刊行。ポケットに収まる、新書サイズの文藝誌です。
小誌は、土地を耕し、豊かな緑や花、果実を蓄えるように、またそこに集まる人の賑わいや平穏、さみしさや苦しみ、あらゆる知識や感情に集う園として、2017年に創刊しました。小さなその中に、様々な分野のエッセイやインタビュー、論文等を、写真や挿絵とともに掲載。常に新しい方向へ門戸を広げていきます。ポケットにひそませ、傍らに置き、寝そべりながら、そうしてくたびれるまで、全ての日常へ連れていってください。お気に入りの一文や言葉・知識に臆せず線を引いたり、あなたの言葉を書き込んでみたりしてみてください。たくさんの人と家族と友人と、共有してください。時にはあなたを代弁し、ひらめかせ、繰り返し思い起こされる言葉や写真、それらすべてが、往年の名曲のようにいつかノスタルジーを連れて、あなたの暮らしに寄り添う存在となることを願って。
主宰・編集者:江原 茗一、河村 実月、菊田祥太