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「正しさ」を手放して始める、新しい人間関係を描いた一冊。
福岡で小中高生たち150余名が学ぶ教室「唐人町寺子屋」を開校して20年、数多くの親子と接してきた著者が、現代の親子が抱える多様でリアルな問題を、子どもたちの生き生きとした語りと鋭い考察から描きだします。
えこひいきする先生、子育てに自信のない親、虐待、言葉で伝わるという思い込み、スマホ依存……。
「正しさ」を手放したところから始まる、新しい人間関係のあり方をリアルな事例とこれまでにない批評でつづる本。
※本書では多くの書籍や楽曲が紹介されます。その一例です。
朝井リョウ、東浩紀、こだま、千葉雅也、若林正恭、庵野秀明、マヒトゥ・ザ・ピーポー、米津玄師、槇原敬之、最果タヒ、國分功一郎、植本一子 etc…
【目 次】
はじめに
第1章 新しい子どもたち
1 大人と子どもの「現実」
2 それぞれのストーリー
3 スマホと嘘つき
4 いじめの関係をほぐす
5 入試と父親の暴力
6 コミュ障と恋と物語り
7 彼女はそのままに世界を見ていた
8 出会い方
9 孤独という避難所
第2章 大人の葛藤の中身
1 子どもは簡単に自分を責めてしまう
2 よそよそしい家族
3 がんばっているのに、成績が伸びない
4 子どもの生き方は、もう決まっている
5 思春期の子どもがわからない
6 呪いでない宝はない
7 えこひいきする先生
8 遊びと企て
第3章
1 学問と祈り
2 死にがいを求めて生きている
3 関係性、それ自体が私なんだ
4 意志と責任
5 子どもは欲望を見つける
第4章 子どもと言葉
1 言葉で伝わるという誤解
2 弱いつながり
3 子どものことが「わかる」ということ
4 子どもという再生装置
家族のかたち あとがきに代えて
参考・引用文献リスト
【著者プロフィール】
鳥羽和久(とば・かずひさ)
1976年福岡県生まれ。学位は文学修士(日本文学・精神分析)。 大学院在学中に中学生40名を集めて学習塾を開業。
現在は、株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役、唐人町寺子屋塾長、及び単位制高校「航空高校唐人町」校長として、小中高生(150余名)の学習指導に携わる。教室の1Fには書店「とらきつね」があり、主催する各種イベントの企画や運営、独自商品の開発等を行う。
著書に『親子の手帖』(鳥影社)など。
http://tojinmachiterakoya.com/torakitune.html
【帯文より】
●東浩紀(批評家、作家)
鳥羽さんに子どもを託した親は恵まれていると、
ひとりの親として思った。学習塾でこんな対話が可能ならば、地域の未来は明るい。
●寺尾紗穂(音楽家、文筆家)
「先生は私に言葉を与えてくれました」
一人の教え子の言葉は、鳥羽さんの教育にかける情熱を伝えるとともに
教師や親、大人たちが、いかに子供の言葉を奪い、自らも言葉を手放してしまったかを示している。大切な誰かにきちんと向き合いたいすべての人に薦めたい一冊。
刊行:ナナロク社
仕様:四六変形ソフトカバー 272ページ
(出版社HPより)