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やわらかな記憶の連なりは、呼び起こすたびにその色合いを変える。
東北へのバイク旅行。美術準備室でのできごと。そしてジミヘンのギター。2001年の秋からいくつかの蛇行を経て2011年の春までをつなぐ、頼りなくもかけがえのない、やわらかな記憶の連なり――。人と世界へのあたたかいまなざしと、緻密で大胆な語りが融合した、記憶と時間をめぐる傑作小説。
第153回芥川賞候補作。
新潮社
四六判変型 124ページ