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鴻巣さんが課題テキストを横尾忠則さん、多和田葉子さん、ダイヤモンド☆ユカイさん、斎藤真理子さんと訳して対談していくのだけど、特に横尾さんの「BLOWIN' IN THE WIND」ボブ・ディランの訳が凄くて、ここまで広く深く読み込めるのかと。翻訳にはここまでその人の生き方が投影されるのかと。
それはつまり、人それぞれの解釈によって意味が変わる言葉の奥深さでもある。言葉には意味の伝達だけではないものが含まれているということ。
脳の中で火が焚かれたような面白さでした!
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(以下 公式情報)
鴻巣友季子
横尾忠則
多和田葉子
ダイアモンド☆ユカイ
斎藤真理子
呉明益
温又柔
天野健太郎
Blowin' In the Windの訳は、「答えなんかほっておけ」?! 翻訳ってこんなに型破りでいいの?
待望の「翻訳問答」シリーズ第三弾!
各ジャンルの豪華ゲストが参戦。
横尾忠則氏によって、ボブ・ディラン『風に吹かれて』が宇宙的解釈でよみがえる。
「まるでカフカ!」な、多和田葉子氏訳の『おくのほそ道』を堪能。
ロッカー魂が炸裂する翻訳、ダイアモンド✡ユカイ氏のイーグルス『ホテルカリフォルニア』。
ミッチェル『風と共に去りぬ』をテーマに繰り広げられる、翻訳家・斎藤真理子氏との「翻訳家あるある」。
今回は英語だけでなく、ドイツ語、韓国語まで横断し、翻訳や言語の自由さ・面白さを探っていく。
作家の呉明益さんと温又柔さん、翻訳者の天野健太郎さん、鴻巣友季子さんの特別座談会も収録(『早稲田文学』2015年冬号に掲載)。台湾の文学や言語の歴史、複数の言語をまたぐ文学作品の翻訳について語りつくす。
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目次
はじめに
翻訳問答のルール
横尾忠則 BLOWIN’ IN THE WIND
答えなんかほっておけ/風に吹かれて
多和田葉子
HATEFUL THINGS(THE PILLOW BOOK)&
THE TRAVELLERS OF ETERNITY (THE NARROW ROAD TO OKU)
ふゆかいなもの 百代の過客/むかつくこと 久遠の旅客/にくきもの 百代の過客
ダイアモンド☆ユカイ HOTEL CALIFORNIA
ホテル・カリフォルニア/ホテル・カリフォルニア
斎藤真理子 GONE WITH THE WIND
風と共に去りぬ/風と共に去りぬ
【座談会】呉明益+ 温又柔+ 鴻巣友季子( 通訳= 天野健太郎)
多言語の交錯するほうへ − 『歩道橋の魔術師』を通じて
本書でふれた翻訳書および現代語訳など
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四六判 並製 240ページ
鈴木千佳子/装幀