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『イリノイ遠景近景 』藤本和子【文庫】

990円

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近所のドーナツ屋で野球帽の男たちの話を盗み聞きする、女性ホームレスの緊急シェルターで働く、ナヴァホ族保留地で働く中国人女性の話を聞く、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサに遭遇する…… アメリカ・イリノイ州でトウモロコシ畑に囲まれた家に住み、翻訳や聞き書きをしてきた著者が、人と会い、話を聞き、考える。人々の「住処」をめぐるエッセイの傑作。  解説 岸本佐知子 【目次】 平原の暮らし  トウモロコシのお酒 盗み聞き 断片アメリカーナ  十月のトニ  三百ドルの使い途 葬儀館そしてアイダ/イザベル  ギヴ・ミー・シェルター  ギヴ・ミー・シェルター(1)  ギヴ・ミー・シェルター(2)  金山の天使島  サリーあるいはユップ  ベルリン記  ベルリン六月  ベルリンあるいは悪い夢  ベルリン六月・リマ十二月  冬のニューメキシコ  帆船岩山のオアランド  雨蛇の青い目  メイリー・イン  あとがき   解説 岸本佐知子  藤本 和子 (フジモト カズコ) 1939年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1967年渡米、ニューヨークの日本領事館に勤務した後、イェール大学のドラマ・スクールで学ぶ。その後、リチャード・ブローティガンの作品をはじめ、多くの翻訳を手がける。本書の他の著書に『ブルースだってただの唄』(ちくま文庫)、『塩を食う女たち』(岩波現代文庫)、『リチャード・ブローティガン』(新潮社)、『砂漠の教室』(河出書房新社)など、訳書にブローティガン『アメリカの鱒釣り』『芝生の復讐』(新潮文庫)、キングストン『チャイナ・メン』(新潮文庫)などがある。

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