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『融合しないブレンド』庄野雄治

1,100円

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「ここには融合はないけれど、分断もない」 ブレンドコーヒーという小さな世界を変えるために綴った23の物語 言葉のあるコーヒーロースター、アアルトコーヒー・庄野雄治。 ロングセラー『誰もいない場所を探している』から7年、待望の書き下ろし随筆集が完成。 妻子がありながら36歳で会社を辞めてコーヒーロースターになった凡人が、焙煎しながら真剣に考えたこと。 混沌とした現代を楽しく豊かに生きるためのあれこれを、愛のあるあたたかな筆致で綴りました。 コイン1枚で美味しいコーヒーが手軽に飲める世界で、100g500円のコーヒー豆を売る意義とはなんだろう。潤沢な資金があるわけでもなく、溢れるセンスや才能があるわけでもなく、コミュニケーション能力があるわけでもない。生活のために36歳からコーヒーロースターになった凡人にできるのは、自分にはなにができるかを真剣に考えることだけだった。考えに考えて、そして出てきたものの小ささに打ちのめされ、それでも考え続けた。正しい答えがどこかにあると信じて。今はそんなものはないとわかっているけれど、あの頃は本気で正解を探していた。  未来は描くものではない。目に見えているもの、それがすべてだ。今見えているものが美しく幸福ならば、それは最高じゃないか。明日は今日の繰り返し。十年後も今日の繰り返し。世界がどんなに変わったとしても私は早起きして焙煎をしているだろう。初めて焙煎をしたときからなんにも変わっていない。それが私のコーヒーのすべて。 (『コーヒーのすべて』より一部抜粋) 庄野雄治(しょうの・ゆうじ) コーヒーロースター。1969年徳島県生まれ。大学卒業後、旅行会社に勤務。2004年に焙煎機を購入しコーヒーの焙煎を始める。2006年徳島市内に「アアルトコーヒー」を、2014年同じく徳島市内に「14g」を開店。主な著書に『誰もいない場所を探している』『たぶん彼女は豆を挽く』『徳島のほんと』(福岡晃子との共著)『コーヒーの絵本』(平澤まりことの共著)、編書『コーヒーと小説』『コーヒーと随筆』『コーヒーと短編』、短編小説集『たとえ、ずっと、平行だとしても』がある。

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