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『この世の喜びよ』井戸川射子

1,650円

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「あなた」は少女に出会い、かつての子育ての日々を思い出す。思い出す対象がこの世にあることの励まし。懐かしいということは、失ってしまったわけではなかったということ。伝えられる喜びよ。読み終えて、ぷはぁと新たに息ができた。 ーーーーー (以下 公式サイトより) 思い出すことは、世界に出会い直すこと。 最初の小説集『ここはとても速い川』が、キノベス!2022年10位、野間文芸新人賞受賞。注目の新鋭がはなつ、待望の第二小説集。 幼い娘たちとよく一緒に過ごしたショッピングセンター。喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼び覚ましていく表題作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。 ほかに、ハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」、父子連れのキャンプに叔父と参加した少年が主人公の「キャンプ」を収録。 二人の目にはきっと、あなたの知らない景色が広がっている。あなたは頷いた。こうして分からなかった言葉があっても、聞き返さないようになっていく。(本書より) 井戸川射子(イドガワイコ) 1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。 2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。 2019年、同詩集にて第24回中原中也賞を受賞。 2021年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞受賞。 著書に『する、されるユートピア』(青土社)、『ここはとても速い川』(講談社)、詩集『遠景』(思潮社)がある。 四六版 144ページ 講談社

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