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ジョージ・オーウェルが一九三六年に植えた薔薇の生き残りとの出会いから、見過ごされてきた彼の庭への情熱に光をあて、精神の源を探るソルニット。豊かな思索の旅は、オーウェルの人生とその時代から、化石燃料としての石炭、帝国主義や社会主義と自然、花と抵抗をめぐる考察、薔薇産業のルポ等を経て、未来への問いへと続く。
目次
Ⅰ 預言者とハリネズミ
1 死者の日
2 フラワー・パワー
3 ライラックとナチス
Ⅱ 地下にもぐる
1 煙、頁岩、氷、泥、灰
2 石炭紀
3 闇のなか
Ⅲ パンと薔薇
1 薔薇と革命
2 私たちは薔薇を求めてもたたかう
3 讃えるもの
4 バタートースト
5 昨日の最後の花薔薇
Ⅳ スターリンのレモン
1 燧石の小路
2 噓の帝国
3 レモンを強いること
Ⅴ 隠棲と攻撃
1 囲われた土地
2 上流階級
3 砂糖と芥子とチーク材
4 オールドブラッシュ
5 悪の華
Ⅵ 薔薇の値段
1 美の問題
2 薔薇工場にて
3 水晶の精神
4 薔薇の醜さ
5 雪と墨
Ⅶ オーウェル川
1 喜ばしきことどもの明細目録
2 「ローズヒップと薔薇の花」
3 オーウェル川
謝 辞
訳者解説1 『オーウェルの薔薇』と自然の主題
訳者解説2 そぞろ歩きの「オーウェル風」
写真クレジット
注
索 引
翻訳 川端康雄
翻訳 ハーン小路恭子
発行:岩波書店
四六判 縦188mm 横129mm 厚さ26mm 498g 398ページ