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『ことばと』vol.6

1,870円

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【編集長より】 『ことばと』vol.6をお届けします。 特集は「ことばと戦争」です。 とても大きな、そしてとても重いテーマであることは承知しています。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻のみならず、今もこの世では、数多くの「戦争」が起こっています。 そして「戦争」の予兆も、遠くに近くに、確かに幾つも存在しています。 「戦争文学」という言葉があります。歴史的な名作も沢山あります。けれども「戦争」のなんたるかが変質するとともに、この語の意味合いも変わってしまったと思います。 一見そうは見えない小説であっても、実は一種の「戦争文学」になっていることもあれば、直截的に戦争を題材にしていても、戦争を描いたことにはならない場合もある。 すごく複雑になってしまいました。 ことばとのようなささやかな文芸誌が「戦争」を特集するには、自ずと限界があります。それもじゅうぶんに承知しています。 限られた誌面のなかで、「戦争」について、何が出来るのだろうか? 考えながら作ったのが、今号の特集です。 ことばと編集長 佐々木敦 ***** 最新6号の特集は「ことばと戦争」。 また、リニューアルとなった「第四回ことばと新人賞」の発表号です。 受賞作1作とと佳作1作を全文掲載しています。 ことばと編集長の佐々木敦さんに加えて江國香織さん、滝口悠生さん、豊﨑由美さん、山下澄人さんの総勢5名による白熱の選考会の様子も収録。 選考会で挙がった最終候補作はweb侃づめにて公開中です。 織戸久貴「アフターワード」 高本葵葉「ぬけがらホテル」 ★★「ことばとvol.6」ラインナップ★★ 【巻頭表現】 谷川俊太郎「人と人」 【第4回ことばと新人賞】 受賞作 福田節郎「銭湯」 佳作 井口可奈「かにくはなくては」 選考座談会(選考委員:江國香織、滝口悠生、豊﨑由美、山下澄人、佐々木敦) 【特集 ことばと戦争 】 ◎インタビュー 高橋源一郎「戦時下のことば、最前線のことば」(聞き手:佐々木敦) ◎小説 北野勇作「戦争の夢」 高山羽根子「朝の喫茶店・内装」 早助よう子「風船爆弾をつくった祖母の話」 吉村萬壱「イチコロ」 ◎評論 小峰ひずみ「人民武装論 RHYMESTERを中心に」 水上文「聴き取られない声を聴く――『戦争は女の顔をしていない』と日本」 【創作】 小山田浩子「あさみぎよひだり トミヱさん(二)」 仙田学「雪ちゃんなんてだいっきらい!」 【翻訳】 ロシア――戦争に反対する詩人たち 解説・訳 高柳聡子 戦争について黙っていてはいけない  タチヤーナ・ヴォリツカヤ 「ママ、ママ、戦争だ、戦争だよ!」 アーリャ・ハイトリナ 時の切断  エカテリーナ・ヒノフケル くち  アレクセイ・ボロネンコ ロシアの民族料理  ヤン・クントゥール 「ブチャ」(罪なく殺されたすべての人びとの記憶に)  エカテリーナ・ザジルコ 無題 【本がなければ生きていけない】 韻踏み夫「世界のなかに置かれた書物」 杉田協士「喫茶店」 ***** A5、並製、336ページ 編集長/佐々木敦 ロゴマーク/石黒正数 表紙・本文デザイン/戸塚泰雄 装画・挿絵/近藤恵介 書肆侃侃房

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