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従来とは異なる、洋服を着たマネキンのいないファッション展を、写真家・ホンマタカシが撮りおろした。
参加作家と林央子との対話Q&Aも収録。
90年代カルチャーを源流として、現代的なものづくりや表現を探る国内外のアーティストを紹介し、
多くの反響を呼んだ書籍をもとに企画された「拡張するファッション」展の公式図録。
「拡張するファッション」展は、
水戸芸術館現代美術センター(2014年2/22~5/18)、
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2014年6/14~9/23)にて開催。
ファッションについて語ることば、借り物でない自分のことばを取り戻すことはどんな人にも何かしら、
勇気のようなものを人生に与えてくれるに違いない、と思います。――林央子
<展示構成と参加アーティスト>
1.越境は写真から始まった――ストリート、ファッション、ドキュメンタリー
ホンマタカシ
2.DIYメディア――実験的な制作精神
初期『Purple』、『here and there』、Nieves
構成:服部一成
3.ガーリームーブメント再考――日常への視点、自発性、複数の表現手段
ミランダ・ジュライ、青木陵子、長島有里枝
4.新しい想像力との出会い――ファッション=デザインの枠組みの無効化
スーザン・チャンチオロ、COSMIC WONDER、BLESS/小金沢健人
5.古さ、遅さといった価値観の見直し――服と人との幸福な関係
横尾香央留
6.ファッションは人生の伴走者――技術、経験、感情の分かち合い
神田恵介×浅田政志、パスカル・ガテン、FORM ON WORDS
アートディレクション&デザイン : 服部一成
写真 : ホンマタカシ+松本美枝子+細川葉子
高橋瑞木(たかはし・みずき)
1973年生まれ。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院MA修了後、森美術館開設
準備室を経て、2003年より水戸芸術館現代美術センター主任学芸員。近年の
水戸芸術館での主な企画に《BEUYS IN JAPAN:ボイスがいた8日間》(2009
年)、《クワイエット・アテンションズ:彼女からの出発》(2011年)、《高嶺格
のクールジャパン》(2012年)、《ダレン・アーモンド 追考》など。
林央子(はやしなかこ)
編集者、ライター、キュレーター、リサーチャー。ICU卒業後新卒で1988年資生堂に入社。以来、2001年に退社するまで、花椿編集室に所属。フリーランスになってからは雑誌などに執筆するかたわら、02年に『here and there』を創刊。96年「Baby Generation」展や14年「拡張するファッション」展のように、出版物に端を発した展覧会の創出に携わってきた。 著書に『拡張するファッション』『つくる理由』、編著に『拡張するファッション ドキュメント』、訳書に『エレンの日記』などがある。2020年~2021年にロンドンのCentral Saint Martinsの修士課程でExhibition Studiesを学んだ。
A4 192ページ(カラー128ページ)
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