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2023年の日記から言葉を抜粋して編んだ一冊です。
上京してから早2年。
もちろんマイナスな感情に押し流される日もたくさんあって、日記を読み返すと中にはすごい口が悪い日もあったりもするのですが、全体として眺めると、そういった忙しない日々の中で季節の移り変わりや、人のやさしさ、正直でありたい気持ちといった、生活の中に佇む純なものを見つけ出そうとする自身の眼差しが感じられて、それらをまとめて一冊の本にしたいなと思いました。
生きていると、大切なことや信じたいものはどんどん膨れ上がっていくのに、つくづく、色んなものを取りこぼして来てしまったなとよく感じます。
ものを作るという行為には、何らかの対象を保存する目的があるように思うのですが、今回はそんな無くしたくない大事なもののために本という形に残したい、という意図が心の何処かにあったのかもしれません。
ただ、日記なので真面目なだけではなく、良い意味で力の抜けた部分もあるラフな内容になっています。自分の輪郭を少しぼやかして、もっと普遍的な、いち生活者としての純粋なまなざしが感じられるような本を目指しました。
サラッと読める、手帳サイズの小さな本です。
装画:藤生百音
頁数:150p
サイズ:W95mm×H160mm 背幅7.7mm
製本:無線綴じ、装画手貼り
(ご本人のサイトより)