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若き桂冠詩人、初の詩集が待望の邦訳
2021年の大統領就任式で桂冠詩人となり、瑞々しいパフォーマンスで世界に衝撃を与えたアマンダ・ゴーマンの第一作品集。
彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのリリックに変える。
歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、
想像力豊かに、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。
パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。
彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未来への声だ――。
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大統領就任式で朗誦された『わたしたちの登る丘』についで彼女が発表した作品集が、ついに邦訳で登場します。
パンデミックが人々を襲い、民主主義が軽んじられ、アメリカが、世界が分断した年月を、若き黒人女性の視点で振り返った70篇。その新鮮にして斬新な言葉は、『~登る丘』から想像されるスタイルを軽々と飛び越え、裏切ってくるもの。
通常の形の散文詩はもちろんのこと、携帯メッセージの応答を模した作品、つぼ型、魚型、果ては議事堂型までグラフィカルに成形された作品や、第一次大戦の兵士の手紙現物の写真から改変した作品、引用の部分部分を伏せた消去詩など、あらゆる形式を用いた千変万化の表現が、読み手の想像力を刺激します。
過去の歴史・社会科学の深い教養を裏付けとしつつ、Z世代の目でパンデミックと分断の日々を描く。マヤ・アンジェロウやリン=マニュエル・ミランダといった先人の正統後継者でありながら、尖りまくったライム&フロウで世界の現実と切り結ぶ、彼女にしかなしえない境地がここにあります。
原書発表時よりも世界がさらに混迷を深める今こそ、本書が全霊で伝えようとする「わたしたちが担うもの」を直視するとき。
この本は瓶に入れられたメッセージ。
この本は手紙。
この本はやむことがない。
マスターピース『わたしたちの登る丘』も再収録した、全米100万部のベストセラー。
名訳者・鴻巣友季子さんの渾身の訳業でお届けします。
(版元サイトより)
256ページ
四六判 上製 上製カバー装
文藝春秋