other
大層な思想ではなく些細なこだわりが、博愛ではなく偏愛が、計画ではなく思い出が、日々の暮らしを支えている。 ウチに帰ったらまず、台所のシンクを磨こう。
――誠光社・堀部篤史
傷だらけのステンレスボウル、まだ名前を知らなかった頃のナムルの味、エビと地理、「全人代」の茶杯、早起きして体を動かすことで得られるもの。コロナ禍に経験した隔離生活を経て、再発見された暮らしの細部への愛着。見過ごされがちな日常への鋭利な洞察によりすくい上げられる、息をするために必要な、最低限の営みを見つめ直す十九編。
日常の「細部」にまつわるエッセイ19編を文庫本のスタイルでまとめた一冊です。 前半は11編をほぼ書き下ろし、後半は「梶谷いこのホームページ」に掲載してきた「当用雑記」に加え、新たに書き下ろしたものを含め8編のエッセイを収録しています。 カバー写真は鳥取の古道具屋さん「がふ」さんにご撮影いただき、解説を神戸の書店「1003」店主の奥村千織さんに書いていただきました。また、帯・カバーのテキストは京都の書店「誠光社」店主の堀部篤史さんが寄せてくださいました。
(ご本人のサイトより)
もくじ
細部に宿る
ナムル
海老地理
カニ鍋とステーキ
茶碗蒸し
白磁
餅
昼休み
ファンデ
モーニング
はれの日
当用雑記
「Bスポット」
他人
かまへん
文筆家
YES
スパンコール
陽気
絶景
解説 奥村千織(1003店主)
あとがき
著・発行・絵・デザイン 梶谷いこ
判型:A6=文庫判(横105×縦148×厚さ約8mm)
ページ数:152P・平綴じ
印刷:モノクロ(イラスト入り) カバー・帯付き