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1945年、日本占領下のマラヤでは少年たちが次々と姿を消し始める……。日本軍のスパイに協力した主婦セシリーと、その家族に起こった数々の悲劇を、虚実を織り交ぜながら圧倒的な筆力で描く。20ヶ国以上で刊行決定、発売前から話題を呼んだ衝撃のデビュー作。女たちにとって、戦争とは何だったのか?(解説:松岡昌和)
(Vanessa Chan, The Storm We Madeの邦訳)
装幀:佐野裕哉 装画:丹野杏香
「この野心的で壮大なデビュー作は、第二次世界大戦中に日本軍のスパイとなることを決意したマレー人女性の顛末を描いている。彼女は知らず知らずのうちに、家族に壊滅的な犠牲を強いる残忍な占領の幕開けを手助けしていた。」――『ニューヨーク・タイムズ』エディターズ・チョイス
「ヴァネッサ・チャンは、読者をまったく別の時代や場所へ完全に連れて行ってくれる種類の作家だ…本作はまさしくページターナーである。」――『グッド・モーニング・アメリカ』ブッククラブ書評
「かつて読んだことのないタイプの戦争文学」――『ピープル』
「チャンは、最も真実を映す鏡が人間のつながりの親密さからくるさまを、丁寧かつ明晰に描いている」――『ニューヨーク・タイムズ』ブックレビュー
四六判 440ページ
春秋社