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創業からその最期まで、
〈ひとり出版社〉5年間の軌跡
老舗出版社の社長から転身、一念発起し、2018年春に、ひとりで出版社〈みずき書林〉を独立創業。
その後、2021年に末期がんになった40代男性が、出版活動、病い、そして家族への思いを、その最期まで、文字どおり全身全霊をかけ書きつづった、〈ひとり出版社〉5年間の記録。
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【目次】
はじめに――2021年9月9日(木)
2018年
社名の由来/平成最後の夏/不定期連載①――会社のつくり方 その1/marshallese songs 1/弱さについて/ラディカル・オーラル・ヒストリー/あれから17年も経ったのですね/映画『タリナイ』/日記/創るひとびと/40/『いかアサ』速報④――カバーイラストは山田南平先生!!/今年はもう11日しかないらしい/早坂先生のこと
2019年
言語化困難な今年の目標/人はみな馴れぬ齢を生きている/週末のごはん/去年の今日と、今日――マーシャルあるいはアーサーの物語/トロントでの多幸感/独立して1年/思考実験としてのメンバー募集(上)/思考実験としてのメンバー募集(下)/本当はこうあるべきだったスピーチ/223件目/いい人に出会う方法/平和祈念展示資料館/先の企画のためのノート――諏訪敦さんへの取材/牛肉のビール煮込み/『ラディカル』『100s』『この世の景色』エトセトラ/はじめての講義/オンラインショップ開設!/『この世の景色』記事掲載!/ふりむく2年目
2020年
今年の目標(走る)/明日/ファンタジーとしての戦争映画――『近頃なぜか岡本喜八』/戦争孤児/家にこもって仕事/東京さ行ぐだ/毎日、ひとの日記を読むこと(上)/毎日、ひとの日記を読むこと(下)/2周年/勝手にアンソロジーを編む/online, online/文字を読みまくる週末/藤田省三と保苅実のことば/ダンス・ダンス・ダンス/死ぬ夢
2021年
オンライン、たまに対面/ヨーコと7歳下の英国人は〈あの戦争〉について話したか?/見本完成!/営業部員としての装丁/「いい人になる」/学術書の面白さとは――『沖縄-奄美の境界変動と人の移動』書評掲載/環境について。ちょっとしたこと/請われれば一差し舞える人になれ/森岡書店のフェア、スタート/森岡さん家で午後8時にお茶を/素敵な大人とは/将来のために/宝物/からっぽ/その日の日記/クリスマスの朝のような日/早稲田大学4号館・村上春樹ライブラリー/ラーハとはなにか/この2カ月の幸福/不幸/不運ではあるかもしれないけれど、不幸ではない/みんなと喋る/【重要】How to close my company/寺尾紗穂さんのライブ
2022年
ひとつずつ/神様そりゃないぜと思うときは/Love etc./きちんとしていたい/525,600/保苅実と時間/夜はまだあけぬか――5/12/生きちゃうかもしれない/泣いてもいいよ/友だちが増えた/造影CTの結果が良かったこと/さよなら、智秋さん/8月15日、毎年この日は鬼門筋なのか/ベッドのうえで生きる 8/20-21/はじめてのコスメ/「自分の人生が、けっこう気に入ってる」/体温が乱高下/3食作る。クリームうれしょん/また入院。何度でも立ち上がりましょう/とにかく生きてます/できることは減っていくけど/在庫を生き延びさせたい/目標の達成
2023年
未練について/昨日の続き、嫉妬と未練のこと/【ご報告】みずき書林の存続について/再起動/往復書簡「本を作ること、生きること」最終回――心から幸せになりなさい/髪を切った夕方には/5周年記念ラジオ/ひとまず書き上げる/こんな日が続いていくなら/半年が経過/『わたしは思い出す』と自分の本/死についてぼんやり思う/それでも人生にイエスと言う/在宅医療のありがたみ/また入院してます/筋力の衰え
あとがき
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岡田林太郎(おかだりんたろう)
1978年生まれ。早稲田大学卒業後、出版社へ入社し、編集の仕事に従事。2012年、同社社長に就任。2018年、退職。同年3月、ひとり出版社「みずき書林」創業。主な刊行物に、大川史織編『マーシャル、父の戦場』、岡本広毅・小宮真樹子編『いかにしてアーサー王は日本で受容されサブカルチャー界に君臨したか』、早坂暁著『この世の景色』、沖田瑞穂著『マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣』、山本昭宏編『近頃なぜか岡本喜八』、大川史織編著『なぜ戦争をえがくのか』、蘭信三・小倉康嗣・今野日出晴編『なぜ戦争体験を継承するのか』、松本智秋著『旅をひとさじ』など。2023年7月3日、永眠。享年45歳。
頁数:528頁
装丁:宗利淳一
コトニ社