new
「それからのことはどうしても思い出せないんです」「人の死がありふれていました」――。第二次大戦が終わり、満州、朝鮮半島、台湾など外地で生活していた人たちの多くが命からがら日本に帰ってきた。その苦難の証言が大きな反響をよび投稿が相次いだ連載企画に、識者インタビュー、記念資料館案内、ブックガイドを増補。
目次
まえがき……………小坂佳子
Ⅰ 引き揚げとは……………加藤聖文(駒沢大学教授、日本近現代史)
Ⅱ 引き揚げを語る
1 父の言葉を背に、兄と三八度線を越えた
2 収容施設で母と妹を亡くす
3 決死の逃避行、脳裏に悲痛な母
4 南樺太から帰郷、貧しかった戦後
5 集団自決、ソ連兵
6 妹と二人だけ、不安の帰国
7 「私世代で最後」
8 荒れ狂う大海原を密航船で
9 「父親に子どもを渡さずには死ねない」
10 母との約束「死んだら書き置いて」
引き揚げ体験を振り返る……………ちばてつや(漫画家)
Ⅲ 引き揚げを知る・学ぶ
施設紹介
ブックガイド
あとがき……………小野 仁
読売新聞生活部
朝刊くらし面連載「引き揚げを語る」(2023年8月〜2024年8月)取材班
小坂佳子(こさか・よしこ)
1970年生まれ.93年,読売新聞東京本社入社.秋田支局,生活部,秋田支局長,大手小町編集長などを経て,2022年6月から24年5月まで生活部長.24年6月からイノベーション本部幹事.
小野 仁(おの・ひとし)
1973年生まれ.98年,読売新聞東京本社入社.北海道支社,地方部編成,編成部,生活部,秋田支局を経て,生活部次長.当連載担当デスク.
山田朋代(やまだ・ともよ)
1986年生まれ.2009年,読売新聞東京本社入社.長野支局,さいたま支局などを経て,22年2月から生活部記者.
赤池泰斗(あかいけ・やすと)
1966年生まれ.92年,読売新聞東京本社入社.甲府支局,社会部,生活部,航空部などを経て,生活部専任次長.
岩波ブックレット
A5 ・ 並製 ・ 72頁