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行ってきます!──精神医療を刷新する意外な到達点。
精神症状が人をおそうとき、世界は変貌する。異界への旅が始まるのだ。そのとき〈旅立ちを阻止する〉よりも、〈一緒に旅に出る〉ほうがずっと素敵ではないだろうか。フェリックス・ガタリの哲学(「機械」!)と、べてるの家の当事者研究(「誤作動」!)に、中井久夫の「生命」への眼差しを重ね合わせると、新しいケアとエコロジーの地平がひらかれる! これまで交わらなかった三者による、発見と生成と意外な到達点。
目次
開く
序章 異界に分け入る
I 異界
第1章 症状を活かす
第2章 「憑きもの落とし」と当事者研究
第3章 「個人症候群」と異界
コラム1 向谷地生良とべてるの家
II 自然治癒過程
第4章 レインと「反精神医学」の試み
第5章 中井久夫と流動の臨床哲学
第6章 心の自然を取り戻す
コラム2 中井久夫の「寛解過程論」
III 精神のエコロジー
第7章 精神のエコロジーにむかって
第8章 精神、文化、自然
第9章 自然環境にむけてケアをひらく
コラム3 ラトゥールとガタリ
終章 すぐそばにある異界
引用・参考文献
あとがき
A5 280ページ
医学書院