other
{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/1

『エリカについて』小野絵里華

2,200円

送料についてはこちら

身を任せる。揺られる。 そこで持ち続けるべきは自分の信念などではなく、 言葉で作られた世界をどこまでも漂おうという、純粋な好奇心。 だと思う。──玉城ティナ 地球上の生活がぜんぶエリカで、エリカが詩だった──伊藤比呂美 朝がくるたび、 わたしたちは生まれる。 苦しみを抱えながら、ただ静かに呼吸している。 生まれてくることは しんどいことだ。 それでも朝焼けがきて、 わたしたちはやわらかな光に包まれている。 今日もせかいは、透明なかなしみがきらめいている。 不確かで、それでも透明でキラキラした朝を私たちは待ってる── ユリイカ新人賞で鮮烈にデビューした小野絵里華、注目の第一詩集 夜になると、わたしは言葉をひとつずつ殺していくことに夢中になる。本当には殺さない。睡眠薬を投与していくのだ。ゆるり、骨をなくして。輪郭をなくして。 彼らはどこかに帰っていく。もとあった場所に収まる。せかいの表面はさざ波だ。そんな時、わたしはいつもひとりだ。 「あとがき 喋りすぎた朝」 目次 現代の恋愛 宇宙を孕む 広場 星ノ紅茶 焼き鳥を食べる会 胃痛の夜 初夏の記憶 金魚姫 夏の胎児 流体時計はめぐる 名無しの子 春の労働 眠れない夜 湯屋へ行く 悲しみの犬 エリカについて わたしは詩を書きたかった 小野絵里華 (オノ・エリカ) 詩人。 2010年「ユリイカ」の新人賞を受賞。詩集に『トイレに神様なんかいない』(2018年 私家版) 歌集に『金魚は炭酸水では生きていけない』(2020年 私家版) 四六判 上製 116ページ 服部一成/装幀 左右社

セール中のアイテム