other

ジャック・ロンドンは小説の面白さの原点だ
短編小説の名手、ジャック・ロンドン。バラエティーと意外性に満ちた作品群のなかから、柴田元幸が9篇を精選、読者に贈る
本書では、一本一本の質を最優先するとともに、作家の多様性も伝わるよう、ロンドンの短篇小説群のなかから9本を選んで訳した。……ロンドンの短篇の終わり方は、個人的に非常に面白いと思っていて、時にはほとんど冗談のように、それまでの展開をふっと裏切って、ご都合主義みたいなハッピーエンドが訪れたりする。そうした勝利の「とりあえず」感が、逆に、人生において我々が遂げるさまざまな勝利の「とりあえず」さを暗示しているようでもいて、厳かな悲劇的結末とはまた違うリアリティをたたえている気がする。__「訳者あとがき」より
目次
○ 火を熾す
○ メキシコ人
○ 水の子
○ 生の掟
○ 影と閃光
○ 戦争
○ 一枚のステーキ
○ 世界が若かったとき
○ 生への執着
訳者あとがき
スイッチ・パブリッシング