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『AIにはない「思考力」の身につけ方 —ことばの学びはなぜ大切なのか?』今井むつみ

1,320円

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学校で急速に広がる生成AIの使用。 なぜ“ChatGPTにおまかせ”ではダメなのか?  カギは、人間がことばの学習で身につける「推論の力」が失われることにあった。 すべての教育関係者・保護者必読の一冊。 === 「思考力」というと、なんだか難しいことのように感じられるかもしれない。しかし、私たちは今この瞬間に文章を読みながら、思考力を駆使している。そしてその時に頭の中で働いているのは、「推論の力」だ。この力は人間だけにあり、AIにはないものだ。その違いと謎を解き明かしていく。 ===  例えば「探偵マンガ」を読んでいるとき、みなさんは、 「黒幕は誰だれだろう?」 「犯人はやはり……」 と考えながらストーリーを追っているはずです。これも思考の働きのひとつです。  思考しながら、主人公と一緒に「問題を解決しよう(=犯人を見つけよう)」としているのです。  思考力というのはこのように、問題解決の力につながっていきます。問題解決の力をつけることができれば、社会がどんなに変わっても、未来がどうなるかわからなくても、なんとかその場で対応することができるようになるはずです。(……)  では、思考力を使って問題解決ができる「名探偵」になるために、私たちは何を学べばいいのでしょうか。(……)  正解は、国語です。 「なぜ国語?」  確かにそう思う気持ちもわかります。  数学や英語のほうがなんとなく、問題解決の役に立ちそうですよね。でも、私たちは何を学ぶにも「ことば」を使います。「ことばの力」がなくては、数学の問題もうまく解くことはできません。(……)  本書は「思考力」、つまり「名探偵になるための推論力」を、「ことば」と一緒に考える本です。みなさんが、今この瞬間にも使っている「思考力」ですが、なんだかぼんやりしていて、捉とらえにくいものであるというのも事実です。その「思考力」を「ことば」というフィールドで考えてみようという試みです。  乳幼児がことばを覚えるしくみについて研究をしていると、「ことばがわかること」が、必ずしも当たり前でないということに気づかされます。子どもはことばのしくみを自分で発見し、ことばの意味も自分で発見します。これはみなさんも、意識せずに成し遂とげてきたことです。  いったいどんなふうに、そんなすごいことをしてきたのか。  まずは、みなさんが子ども時代に成し遂げた「母語の習得という偉業」を、思い出すことから始めてみましょう。(「はじめに」より) 目次 第1章 あなたはことばを、どう覚えてきたのか 第2章 問題解決に必要な「推論の力」 第3章 学校で必要になる「ことばの力」 第4章 AI時代の「考える力」 著作者プロフィール 今井むつみ ( いまい・むつみ ) 今井 むつみ(いまい・むつみ):慶應義塾大学環境情報学部教授。1994年ノースウエスタン大学心理学博士。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。学力不振で苦しむ子どもたちの学力困難の原因を見えるようにするツール(たつじんテスト)や学習補助教材の開発にも取り組んでいる。著書に、『言語の本質――ことばはどう生まれ、進化したか』(中公新書)、『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)、『親子で育てる ことば力と思考力』(筑摩書房)、『言葉をおぼえるしくみ――母語から外国語まで』(共著、ちくま学芸文庫)、『ことばの学習のパラドックス』(ちくま学芸文庫)、『ことばと思考』『学びとは何か――〈探究人〉になるために』『英語独習法』『学力喪失』(以上、岩波新書)、『算数文章題が解けない子どもたち――ことば・思考の力と学力不振』(岩波書店)、『ことば、身体、学び――「できるようになる」とはどういうことか』(扶桑社新書)ほか多数。 (出版社HPより) 四六版変形 128ページ 筑摩書房

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