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人生をやり直そう。糸をほどきさえすれば何にでもつくり直せる編み物のように。
三十歳を過ぎ、ミュージシャンの夢を諦めた「あたし」。ある日、育ての親であるおばから自分が経営する編み物店の店番をしてほしいと頼まれやむなく帰郷する。
都会を離れ、希望もやる気も失いつつあった主人公が故郷で見つけたものは。
【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】
翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。
韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。
ソン・ジヒョン (宋知炫)
1987 年ソウル生まれ。2013 年に短編小説「パンクロックスタイルのストローのデザインに関する研究」が東亜日報新春文芸に当選しデビュー。
短編集として本作を収録した『夏にあたしたちが食べるもの』のほか、『たとえばエピローグの方式で』『キムジャン』、エッセイに『東海生活』がある。明日の韓国作家賞、許筠文学作家賞、韓国日報文学賞を受賞した。
金子博昭 (カネコ ヒロアキ)
新潟大学法学部卒業。延世大学韓国語学堂などに語学留学。新潟市役所で国際交流事業の企画運営や通訳翻訳に従事。2009 年より「新潟で韓国と北朝鮮の現代小説を読む会」に参加し、文芸作品の読解と翻訳を学ぶ。
第7回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて最優秀賞を受賞。
発行:クオン
B6変形判 84ページ