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『翻訳する私』ジュンパ・ラヒリ / 訳:小川高義

2,145円

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自分自身をべつの言葉に置き換え、変化を恐れずに生きてきた──。 ベンガル人の両親のもとロンドンで生まれ、アメリカで育った著者は、幼い頃から自らや家族のことを、頭のなかで常にベンガル語から英語に「翻訳」してきた。大人になってから習得したイタリア語に見出した救い、母の看取りなど、自身の半生をひもときながら綴られる、小説を書くことを鼓舞してくれる「翻訳」について考えたこと。 ▼Tawada Yoko 多和田葉子 「英語で執筆するインド系アメリカ人? ああ、そうですか」と人々はあまりにも簡単に納得してしまう。英国の元植民地に祖先を持ち、英語中心の大国アメリカの住人だから彼女は当然英語作家だ、と簡単に納得し、いつの間にか歴史や政治の押し付けてくる運命を肯定し、文化の真の多様性への驚きを忘れがちな私たち。個々のエクソフォニー体験には、接木みたいなゴツゴツとした手触りがあるはずだ。小説『その名にちなんで』で、したたかでチグハグな移民の生き様を見事に描いた作者が今、英語の外に出る静かな革命を企てた。 目次 序文 1 なぜイタリア語なのか 2 容器 ドメニコ・スタルノーネ『靴ひも』の訳者序文 3 対置 ドメニコ・スタルノーネ『トリック』の訳者序文 4 エコー礼讃 翻訳の意味を考える 5 強力な希求法への頌歌 自称翻訳家の覚え書き 6 私のいるところ 自作の翻訳について 7 代替 ドメニコ・スタルノーネ『トラスト』への「あとがき」 8 普通の(普通ではない)翻訳/Traduzione(stra)ordinaria グラムシについて 9 リングア/ランゲージ 10 外国でのカルヴィーノ あとがき 変容を翻訳する オウィディウス 謝辞 初出一覧 訳者あとがき ジュンパ・ラヒリ Lahiri,Jhumpa 1967年、ロンドン生まれ。両親ともコルカタ出身のベンガル人。2歳で渡米。コロンビア大学、ボストン大学大学院を経て、1999年「病気の通訳」でO・ヘンリー賞、同作収録の『停電の夜に』でピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞ほか受賞。2003年、長篇小説『その名にちなんで』発表。2008年刊行の『見知らぬ場所』でフランク・オコナー国際短篇賞を受賞。2013年、長篇小説『低地』を発表。家族とともにローマに移住し、イタリア語での創作を開始。2015年、エッセイ『ベつの言葉で』、2018年、長篇小説『わたしのいるところ』を発表。2022年からコロンビア大学で教鞭を執る。 小川高義 オガワ・タカヨシ 1956年横浜生まれ。東大大学院修士課程修了。翻訳家。ホーソーン『緋文字』、ヘミングウェイ『老人と海』、ジェイムズ『ねじの回転』、ラヒリ『停電の夜に』『その名にちなんで』『見知らぬ場所』『低地』、トム・ハンクス『変わったタイプ』、『ここから世界が始まる トルーマン・カポーティ初期短篇集』、エリザベス・ストラウト『ああ、ウィリアム!』など訳書多数。著書に『翻訳の秘密』がある。 (出版社サイトより) 四六判変型 192ページ 新潮クレスト・ブックス

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