new
世界から戦争をなくすためには何が必要だと思いますか――日本で、韓国で、同時代を生きる二人の翻訳者による、二年間の往復書簡
宮沢賢治の死生観、ハン・ガン作品の痛み、石牟礼道子の詩にみる希望。同時代を生き、互いの国の文学を訳すふたりが、日本語と韓国語の深い森で、考え、問い、対話する。激動の戒厳令、終わらない戦争への抵抗――わたしたちの言葉と歴史について。書くこと、読むことの根源にせまる二年間の往復書簡。「世界」連載書籍化。
目次
まえがき……………斎藤真理子
親愛なる真理子さんへ
太陽の子、月の子
夢のなかの父
白い小惑星との衝突
日本文学の旅
悲しみの質量
私の言葉を守るために
私たちは、愛だから
隣国語の森
未来の前書き
三角好き
苦い杏
君も私のように寂しいの
親愛なるスユンさんへ
金星旅館のころ
済州島と沖縄
活字の濁流へ
韓国文学の巨木
一一年目の抱負
戦争が怖かった
「サラン」を使うとき
戦争のあとがき
夏の日記
オマージュ
旅のおかげ
雪片を見つけたら
あとがき……………チョン・スユン
斎藤真理子(さいとう・まりこ)
1960年,新潟市生まれ.翻訳家.著書に『韓国文学の中心にあるもの』『本の栞にぶら下がる』『「なむ」の来歴』など.訳書にチョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』,チョン・セラン『フィフティ・ピープル』,チョ・ナムジュ『82年生まれ,キム・ジヨン』,ファン・ジョンウン『ディディの傘』などがある.パク・ミンギュ『カステラ』(共訳)で第一回日本翻訳大賞受賞,チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』で韓国文学翻訳大賞,ハン・ガン『別れを告げない』で読売文学賞を受賞.
チョン・スユン 정수윤
1979年,ソウル生まれ.作家,翻訳家.慶煕大学卒業,早稲田大学大学院文学研究科で修士号取得.韓国で日本文学を幅広く紹介している.訳書に,太宰治全集,茨木のり子詩集,宮沢賢治童話集,夏目漱石『坊っちゃん』,川端康成『少年』,多和田葉子『地球にちりばめられて』,最果タヒ『死んでしまう系のぼくらに』など多数.邦訳された著書に『言の葉の森──日本の恋の歌』『波の子どもたち』がある.
四六・並製・262頁
岩波書店
(版元情報より)