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『金は払う、冒険は愉快だ』川井俊夫

1,980円

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古道具屋店主による私小説。 ページをめくるたびに溢れ出す悪態と愛に、読み始めたら止まりません。 悪態というのは常に社会や人間の本質を考えているから出てくるのであって、だから他者への想像力や諦めがあって、優しい。 ----- (以下 公式情報) 「俺はこの町で一番頭が悪く、なんのコネやツテもなく、やる気も金もないクソみたいな道具屋だ」 関西某所のとある古道具店。その店主は、かつてブログが登場する以前のインターネットで多くの読者を魅了した伝説のテキストサイトの著者だった――中卒、アングラ商売、アルコール依存症、ホームレスなど破格の経歴をもつ道具屋店主による、金と汗と汚物と愛にまみれた“冒険”の数々を、唯一無二の文体でつづった痛快私小説。 「俺だけのルールがある。俺専用のやつがな。誰だってそうだろ? 俺たちは世界のすべてを全員で共有してるわけじゃない。たまに交錯したり、部分的に共有してるだけだ。だから自分の世界を生きるのには、自分だけのやり方がいる。他のやつのやり方じゃダメなんだ」 推薦文 古物のみならず人間の本質を見抜く確かな目。群れない。他人の評価に無関心。クソをクソのまま描く作者の口の悪さと無類の筆力に圧倒された。 ――こだまさん(作家) 溢れ出す悪態、自分流儀の厳守、ときに逡巡なき暴力、そして猫。ハードボイルドさながら、古道具屋の日々をタイトなビートで描く、こんなクールな「業務日誌」が、かつてあっただろうか。 ――books 電線の鳥 原山聡矢さん 世間、社会そして自分自身に対して悪態をつきまくりですが、その底にある優しさや愛、その在り方が滲んでいて読みながら愛おしくなってくるから不思議です。この人に後始末をしてもらえるなら成仏できそう。 ――湘南 蔦屋書店 八木寧子さん 三途の川を渡れない品々を汗みずくでかき集める因果な稼業の秘密を川井さんは見事に物語化してしまった。漂白の果ては乱暴で温かい世界だ。 ――平井の本棚 津守恵子さん 川井さんの言葉ざまが好きだ。ロクでもないし、本物だ。というか、マジで面白い。噓じゃない。残念ながら、最高だ。川井俊夫を読まないという選択肢があるひとが羨ましい。ぼくにはなかった。ありえなかった。 ――紀伊國屋書店 国分寺店 猪股康太さん この「途方もなくデカい肥溜め」という世界の中で、何かを、誰かを、見つけたいと思っているあなたへ。 ――BOOKS青いカバ 小国貴司さん 読み始めは荒々しい言葉に少し身構え、自分には縁のない世界だな…なんてことを思っていました。読み進めていくうちに何だか憎めない、さらには愛おしさすら感じてしまう不思議な魅力がありました。破天荒な人生を歩んできた川井さんにしか書けない唯一無二の作品。すでに次作が待ち遠しくすらあります。 ――紀伊國屋書店 吉祥寺東急店 徳光のぞみさん 目次 朝の七時三十分に携帯電話が鳴る… 世界というのは誰のどんなものでも複雑だ… 店のシャッターがバラバラの木っ端微塵になったのは… 店の扉を開けて、誰か入ってくる気配がした… 宅配便屋の倉庫の仕事は日銭を稼ぐのに一番簡単な方法だ… こいつについては話すと長くなる… 道具屋というのは秘密の多い商売だ… こいつは詐欺師のジジイだ。間違いない… 「十二月十三日に真鍮のイスを買った母娘、連絡求む」… 男の名は延倉という… 「あれは、どういう人の作品?」… 呪いというのは悪意を具現化したものだ… 今じゃ自分でも信じられないが、俺には会社員の経験がある… 赤いネオンで縁取りされた十字架が夜空に浮かび上がって見える… 川井 俊夫(かわい としお) 1976年横浜生まれ。中卒、水商売、ヒモ、放浪、アルコール依存症、ホームレス、会社員、結婚を経て、現在は関西某所で古道具店を経営。1990年代後半より2000年代にかけて「川井俊夫」の筆名で「スヰス」などのテキストサイトを運営。電子書籍に、テキストサイトの文章をまとめた『羽虫』(2014年、elegirl publishing)がある。 四六判変型 ハードカバー 208頁 装丁 川名潤 写真 佐伯慎亮 素粒社

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